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北海道特有の花粉症?シラカバ花粉症2018

北海道では道南の一部地域を除き、スギ・ヒノキ花粉が非常に少ない土地として有名です。

しかし、北海道には特有のシラカバ花粉症があります。
口腔アレルギーと密接な関係にあるシラカバ花粉症にはどのような特徴があるのでしょうか?

北海道の2018年 シラカバ花粉の飛散時期

2018年の北海道におけるシラカバ花粉の飛散開始は4月下旬。
ピークは5月いっぱいで、6月上旬には収束します。

関東から西のスギ花粉は4月中~下旬には飛散を終えるので、ちょうどそのころから北海道ではシラカバ花粉が舞い始めることになります。

シラカバとは?

シラカバは漢字で書くと「白樺」となる、冷涼な土地に育つ樹木です。
本州ではほとんど接触する機会のない種類の木ですが、北海道では公園も山地も町でもいたるところに分布しています。

きれいでおしゃれな外観ですが、このシラカバは、スギ・ヒノキと同じ「風媒花」で、大量の花粉を放出します。

本州でも東北の一部には生息しており、4~5月に花を咲かせます。

シラカバ花粉の飛散時間帯

昼過ぎと、夕方に飛散のピークが来ます。
花粉のもとになる雄花は夜の間閉じており、日中、気温が高くなったころから花粉を多く飛ばします。

また、日没前後、気温が下がると、空気の流れが下向きになり、舞い上がっていた花粉が降下してくるため、2回のピークになります。

口腔アレルギーとは?

口腔アレルギー

シラカバ花粉には特殊なたんぱく質が含まれます。
生物の進化の過程のかなり早い時期からあったものと考えられており、シラカバ花粉症になってしまった人は、似た成分を持っている野菜や果物にも反応してしまいます。

スギ・ヒノキ花粉より口腔アレルギーが圧倒的に出やすいのがシラカバ花粉です。
北海道在住の方の12.6%が花粉症と言われており、その半数がシラカバ花粉症。

その中で口腔アレルギーを発症する率は40%ともいわれ、シラカバ由来の口腔アレルギー人口率は日本で最も多いと考えられています。

シラカバ花粉症で口腔アレルギーが出やすい食物

まず、「リンゴ」「モモ」「サクランボ」などバラ科の果物に多くの方が反応します。
他に多いのが、「パイナップル」「スイカ」「メロン「トマト」「バナナ」「マンゴー」「ナシ」「スモモ」「キウイ」「ビワ」「ナスビ」などです。加熱するとタンパク質が変性するので、調理済みのものなら食べられる場合がありますが、できれば避ける方が無難です。

口腔アレルギーの症状

アレルギーを引き起こす食物を食べたときに、口の中や唇がかゆくなったりピリピリする、腫れるなどの症状が出ます。
重症の場合、大豆や豆乳に対するアレルギーが出る人もあります。
大豆アレルギーは食べた直後ではなく、数時間~数日後に現れる場合がありますので、注意が必要です。

さらに場合によっては、口のかゆみやしびれだけでなく、顔のむくみ・じんましん・腹痛などが現れます。
ひどい場合は呼吸困難や気管支喘息発作、血圧低下などの「アナフィラキシーショック」を引き起こす場合があり、軽視できない問題です。

口腔アレルギーの治療法

該当する食物を摂取しないことがまず重要です。
花粉症の根本治療法として、少しずつ花粉の成分を身体に入れていき、アレルギー反応を起こさなくさせる「舌下減感作療法」というものがあるのですが、現在日本ではスギ花粉にしか対応していません。

シラカバ花粉症に適用できる治療法

外科療法としては鼻粘膜へのレーザー照射や、粘膜の一部切除などの方法がありますが、効果が持続するのは1~2年までになります。
痛みはなく、短時間で終了する治療ですので、ハードルはそれほど高くはありません。

シラカバ花粉症の予防 ① 服薬

スギ・ヒノキなど多くの花粉症に共通することですが、シラカバ花粉症対策としても最も効果のあるのは、花粉が飛散する時期の前から予防的に服薬しておくことです。

体内の肥満細胞(マスト細胞)からヒスタミン・ロイトコリエン・トロンボキサン・プロスタグランジン等の「ケミカルメディエーター」つまり、花粉症の症状を誘発する物質が分泌されるのを抑えることが肝要。

そのために服用するのが「ケミカルメディエーター遊離抑制薬」つまり「抗アレルギー薬」です。
症状が起こる前からの服用が効果的で、いったんケミカルメディエーター(アレルギー誘発物質)が放出されてからだと、抗アレルギー薬ではなく、抗ヒスタミン薬等を使用することになります。

シラカバ花粉症の予防 ② 花粉の暴露を最小限にする

身体に花粉を入れないこと、家の中に花粉を持ち込まないことが重要です。
まず、マスクの着用で、鼻や口から花粉を吸い込まないようにします。
シラカバ花粉で目のかゆみの症状が出る方はメガネの着用をお勧めします。
上カバーが付いたメガネか、ゴーグルだとさらに目への花粉付着を減らすことができます。

家の中に持ち込まないという観点からは3つの対策が必要です。

1つ目は、花粉を玄関でシャットアウトすることです。
髪や服に付着した花粉を、ブラシ等で払い落します。パンパンと叩くのは実はNG。
花粉が粉砕されてより小さな粒子になってしまうこと、服の奥深くに花粉を行き渡らせてしまうからです。

二つ目は、布団を部屋干しにするか、外干しにするかですが、外干しする場合は洗濯物シート(花粉用)を利用するなどの対策を取らないとかなり大変なことになります。
花粉を寄せ付けないよう柔軟剤を使うのも効果的です。静電気を抑えて、花粉の付着率を下げることができます。

三つ目は、掃除機、モップ掛け、空気清浄機、加湿器など、侵入を許してしまった場合の対処です。

症状が出てしまったら?

これも他の花粉症と同じですが、「抗ヒスタミン薬」の服用が一般的です。
とくにくしゃみ・鼻水・鼻詰まりの症状が強いときは抗ヒスタミン薬が効果を現します。

鼻詰まり中心の場合は「抗ロイコトリエン薬」や、噴霧用のステロイドなどが効果的です。
さらにひどい場合は点鼻用血管収縮薬や経口ステロイドを使うこともあります。

まとめ

シラカバ花粉症で特徴的なのは、東北北部・北海道で、本州のスギ・ヒノキ花粉が治まった時期から飛散が始まることと、口腔アレルギーを併発しやすいことです。

そのほかの対策は、マスク、服薬、花粉の除去など、他の花粉症と変わりありません。
広く一般の花粉症対策をして、花粉症の季節を乗り切りましょう!